1年で業務利用率6倍のClaude Code vs 成長が止まったCopilot——JetBrains AI Pulse調査2026
JetBrainsがプロ開発者10,000人超に聞いた2026年AI Pulse調査が出ました。Claude Code利用率は1年で6倍、CSAT 91%、NPS 54。一方Copilotは伸び止まり。数字の裏側を一次体験フィルターで読み解きます。
この記事でわかること
- Claude Codeの料金や導入論点が、いまどこまで整理されているか
- 自分の立場なら、どのプランや導入段階を見ればいいか
- 次に読むべき関連記事が、料金・使い方・全体像のどこにあるか
[[IMG:hero]]
私、ゲンです。今週、開発者向けの「答え合わせ」みたいな数字が、ようやく出ました。
JetBrainsが2026年1月に実施した「AI Pulse調査」の第2弾。プロ開発者10,000人以上に聞いた結果を、4月に研究ブログで公開しています(JetBrains Research, 2026-04)。
注目すべき数字を3つだけ先に並べます。
- GitHub Copilotの認知度は76%、業務利用率は29%。「もっとも知られていて、もっとも使われている」ポジションは変わっていません。
- Claude Codeの認知度は57%、業務利用率は18%。1年弱で利用率が約6倍に伸びました。
- ただし「いずれかのAIコーディングツールを業務で常用している」開発者は、まだ全体の18%にとどまります。
「Copilot一強が崩れた」と要約する人もいるでしょう。私の読み方は少し違います。崩れたのではなくて、「天井に着いた」が近い。そして、その天井ができた理由を、Claude Codeが横から急角度で押し上げている、という構図に見えました。
ここから先は、JetBrainsが出した4つの数字を、私自身の使用感とAccel VCの共存論で立体化していきます。記事の最後には、あなたが今週「自分のツール選択をどう更新するか」を3アクションで持って帰れる形を用意しました。
[[IMG:1]]
まず数字を発散する——JetBrains調査の4ライン、これだけは押さえる
最初に、JetBrains調査の数字を全部並べます。あとから絞り込むので、ここでは「全体像」だけ見てください。
調査の前提から書きます。サンプルは10,000人超のプロ開発者。調査時期は2026年1月、調査主体はJetBrains Research。調査名は「AI Pulse」第2弾です。同シリーズの第1弾は2025年9月、ベースラインは2025年4〜6月にあります。3時点で同じ質問を聞き直しているので、伸びの方向が読めるんですよ。
主要な4ライン。
第一に、認知度。GitHub Copilotが76%、ChatGPT(コーディング用途として)が68%、Claude Codeが57%です。Cursorも上位に並びます。ただJetBrainsの公開記事内でCursorの具体的なパーセンテージは非開示でした。「Claude Codeに次ぐ位置にあった」とだけ記しておきます(JetBrains Research, 2026-04)。
第二に、業務利用率。GitHub Copilotが29%、Claude Codeが18%。「知っている」と「業務で使っている」の差が、Copilotで47ポイント、Claude Codeで39ポイントあります。つまり認知の半分以上は「聞いたことはあるが触っていない」状態にとどまる、ということ。
第三に、Claude Codeの成長カーブ。認知度は2025年4-6月時点で31%、2025年9月で49%、2026年1月で57%。業務利用率は同じ3時点で約3%から始まり、1.5倍を経て18%に届きました。レポート本文では「Sep 2025比で1.5倍、April-June 2025比で6倍」と明示されています。
第四に、Claude Codeのロイヤリティ。CSAT(顧客満足度)91%、NPS(推奨度)54。市場で最も高い「製品ロイヤリティ指標」だとJetBrainsは表現しています。私自身の体感は後で詳しく書きますが、この数字の意味は「使った人が手放さない」というシンプルな事実です。
数字を発散させると、こう見えます。Copilotは「広く浅く」、Claude Codeは「深く高速に」。市場のかたちが2極化しているわけではなく、別のレイヤーが上に乗っている。
ここまでが発散段です。次のセクションで「Copilot一強が崩れた」とよく言われる見方に、私の判断を入れていきます。
[[IMG:2]]
「Copilot一強」が崩れた——ただし崩れた理由はCopilotにはない
「Copilot一強が崩れた」という言い方は、半分正解で半分間違いです。
正解な側面から説明します。JetBrains本文の表現を引くと、「Copilotの成長は、認知でも採用でも、昨年比で停滞している(has stalled since last year)」。同じ会社が同じ質問を3時点で聞いているのに、上昇カーブが平らになった。これは数字の事実です。
間違っている側面はこちら。「停滞している=崩れた」ではないんですよ。Copilotは認知76%、業務利用29%。依然として両指標トップです。崩れたのは「ひとり勝ち」の前提のほうで、Copilot自体は降りていません。
ここに、私のような元・挫折エンジニアが見落としやすい罠があります。「Copilotが伸び止まり、Claude Codeが伸びている」と読むと、つい「乗り換え時期」と短絡してしまう。実際には、Copilotユーザーが大量にClaude Codeへ移ったわけではないんですよ。新規流入のほうが本命です。「これまでAIコーディングを使っていなかった層」が、Claude Codeから入っている可能性が高い。私はそう読んでいます。
根拠は2つ。
ひとつは、業務利用率の総和です。Copilot29%+Claude Code18%=47%。ただしJetBrains本文では「いずれかのAIコーディングツールを業務利用している開発者は18%」と書かれていました。ここに矛盾はないと私は解釈しています。29%や18%は「ツール単体の認知者ベースの利用率」、18%は「全開発者母数での常用率」と整理できそうです。母数の取り方は記事内で明示されていないため、両論を併記する形にしておきますね。
もうひとつは、Claude Codeの伸び方の角度です。半年で利用率が1.5倍、1年弱で6倍。これはCopilotから移動した人の累積では追いつかない伸びです。新規流入の比率が高いと考えるのが自然でしょう。
「Copilotから乗り換えるべきか」より「あなたがどのレイヤーにいるか」のほうが大事です。ここを覚えておいてください。Copilotしか使っていない人は、まず「Claude Codeを足してみる」の選択肢がある。AIコーディングをまだ使っていない人は、Claude Codeか別のツールから入る選択肢がありますよ。崩れた前提の中に閉じこもらないでください。
CSAT 91%・NPS 54の正体——「動いてくれる」と「直すまで一緒にいる」の差
Claude CodeのCSAT 91%、NPS 54という数字。これを私は「使った人が手放さない」と前置きしました。なぜ手放さないのか、私の使用感で翻訳してみますね。
私がClaude Codeを業務ツール開発で常用するようになってから、7ヶ月になります。切り替え前の2年間はGitHub Copilotでした。
両者の体験差は、エラーが出たときに最もはっきり出ます。
Copilotは「次の1行を提案する」のが本業です。提案精度は高いし、IDEとの統合は本当によくできています。ところが、エラーが出てしまった後の「直すフェーズ」では、私が手を動かす必要がありました。エラーログを読み、原因を仮説立て、修正コードを書く。Copilotはそのプロセスを「補完」してくれますが、「代行」はしてくれません。
Claude Codeは違いました。エラーが出たら、ターミナルにそのまま貼ってお願いするんですよ。すると、関連ファイルを読みに行き、原因を推定し、修正パッチを書き、テストを動かして、もう一度通るところまで持っていく。私の役割は「やってください」と「これでお願いします」と「テスト通った?」の3コマンドだけになりました。
体感を1文で言うと、Copilotは「動いてくれる相棒」で、Claude Codeは「直すまで一緒にいてくれる相棒」です。
CSATが91%という数字は、この体験差を反映していると私は読みました。「次の1行が当たる」ではなくて、「最終的にエラーが消えるまで付き合ってくれる」。完成までの距離を縮めてくれる相手は、評価が高くなります。
ただし、これは万能ではありません。Copilotには明確な強みがあります。IDEに常駐していて、考えなくても候補が出る。エディタの中で完結する仕事なら、Claude Codeのターミナル起動より速い。「単発補完」の世界では、いまもCopilotが強いと私は感じています。
[[IMG:3]]
つまり、Claude Codeが評価されているのは「Copilotより優れているから」ではなくて、「Copilotと違う仕事をしているから」です。エディタ補完とエージェント実行は、使い分けるべき別の道具。CSAT 91%は、そのエージェント領域での評価だと考えてください。
「全開発者の18%しか使っていない」——82%が踏み出さない3つの理由
ここからは、JetBrains調査でいちばん意味があった数字に踏み込みます。「いずれかのAIコーディングツールを業務常用している開発者は、まだ18%」という事実です。
認知76%なのに、業務常用は18%。差分の58ポイントは「知っているけど使っていない」層に積まれています。
私は元・挫折エンジニアとして、この82%側の気持ちが本当によく分かるんですよ。コードから離れた数年間、私は「AIで開発が楽になる」というニュースを何十本も読みました。読みながら触らなかった。なぜか。
理由は3つあると考えています。
ひとつめは、手元の業務に組み込むイメージが湧かないこと。「Copilotが便利」と言われても、私の日常業務にどう刺さるのか想像できなかった。AIコーディングは抽象的な技術として扱われやすく、自分の仕事に翻訳されるまでに時間がかかります。
ふたつめは、会社のセキュリティポリシーや費用の問題。法人で導入するには、社内承認・データ取り扱い・月額課金など、個人が触る以前に超えるべきハードルがいくつもあります。JetBrains本文でも「enterprise security policies」と「integration costs」が普及障壁として明示されていました。
みっつめは、AI生成コードへの不信感。これは私自身の経験から強く言えます。「動いた。でもなぜ動いているか分からない」が一番怖いんですよ。動いた瞬間より、その後のデバッグや保守を考えると、自分が理解していないコードを抱えるのは不安です。
「82%が踏み出さない」のは怠惰や情報不足の話ではありません。3つの壁が現実にあるからです。
ここで重要なのは、これら3つの壁は「数字を見せれば下がる」性質のものではない、という点。Copilot76%、Claude Code57%、利用6倍。これらの数字は「市場が動いている」証拠にはなります。一方、業務との相性、社内承認の可否、生成コードの理解——この3点には、ひとつも答えてくれません。
だからこそ、次のセクションでAccel VCの共存論を入れます。市場の数字に押されて焦るのではなく、「自分の場所」を確認するための判断軸を持ち帰ってほしいんですよ。
Accel VC「市場は両方が成立する広さ」——共存論で数字を圧縮する
JetBrains調査が出た少し前、もうひとつ重要な発言がありました。
ベンチャーキャピタルAccel(アクセル、Cursor投資元)のパートナー、Miles Clements氏。ポッドキャスト「20VC」(2026年3月配信)に登壇しました。発言の核は「『Cursorは死んだ』はまったくのデタラメだ」という強い言葉です。市場の二項対立を真正面から否定しました(AOL News, 2026-03(元はBusiness Insider)、20VC公式エピソードページ)。
Clements氏の主張は、本記事の文脈で重要です。
引用は2つ。
“This market is growing enormously, and I don’t think a lot of these companies are actually experiencing success at the expense of the others.”(この市場は猛烈な勢いで伸びている。一社の成功が他社の失敗の上に成り立っているわけではない)
(Claude Codeを評して)“amazing product”
Cursor投資元のVCが、わざわざClaude Codeを「素晴らしいプロダクト」と表現したこと。これは投資ポジションを考えれば異例です。「市場の成長率が高すぎて、共倒れより席取りの心配が先だ」——そういう現実があったからだと読みました。
ここで、JetBrains調査の数字に戻ります。
業務利用率の合計は、ざっくり計算すると47%(Copilot29%+Claude Code18%)。一方、AIコーディングツールを「常用」している全体は18%。この差分29ポイントは、複数ツールの併用や、認知率ベースと母数ベースの違いを反映しています。いずれにしても、市場全体としては「まだ伸びる余地が大きい」状態です。
「Copilot vs Claude Code」の構図で見ると、片方が勝てば片方が負ける。 「単発補完 vs エージェント実行」の構図で見ると、両方が伸びる余地がある。
[[IMG:4]]
私が今日いちばん言いたいのは、これです。市場の数字に煽られて「乗り換え」を考えないでほしい。代わりに、自分のコーディング時間のうち「単発補完」と「エージェント実行」がそれぞれ何割を占めるかを測ってください。
私の場合、業務ツール開発の時間配分はざっくり「単発補完30%、エージェント実行70%」です。だからClaude Codeへの依存度が高い。これは私の業務特性であり、たとえばフロントエンドのUI調整が中心の人なら、配分は反転するかもしれません。
判断軸は「市場シェア」ではなくて、「自分の仕事の中身」です。これがAccel VC発言とJetBrains調査を重ねて出てくる結論だと、私は受け取りました。
今週の1手——この調査を「あなたのツール選択」にどう翻訳するか
ここまでで数字は十分に出ました。最後に、これを「今週からあなたができる行動」に圧縮します。
3アクションです。すべて7日以内に着手できるように設計しました。
アクション1:自分の「コーディング時間配分」を1週間メモする
今週、業務でコードに触った時間を、ざっくり3つに分けてメモしてください。
- 「単発補完」時間:1行〜数行の補完で済む作業(IDEで完結)
- 「エージェント実行」時間:複数ファイルにまたがる修正、エラー解決、テスト追加
- 「AIなしの設計時間」:仕様検討、要件整理、ホワイトボード作業
紙でもメモアプリでもいい。1週間続ければ、自分の配分が見えてきます。
アクション2:Claude Codeを「いま使っていなければ」1タスクだけ触る
業務利用率18%という数字を、「自分が踏み出すかどうかの判断材料」として使ってください。まだ触っていないなら、1タスクだけClaude Codeでやってみる。題材は「複数ファイルにまたがるリファクタリング」「直近1週間のエラーログから原因を推定してもらう」あたりが分かりやすい。Copilotの単発補完では辛い領域を試すと、CSAT 91%の正体が体感できます。
ただし、会社のセキュリティポリシーは必ず先に確認してください。コードを外部送信するかどうか、ログ保存の扱いはどうかは、ツール選択以前のチェックポイントです。
アクション3:「乗り換えない」と決める選択肢も明示的に検討する
Copilotで業務が回っている人は、無理に乗り換える必要はありません。アクション1のメモで「単発補完が8割」と分かったなら、Copilotを継続するのが合理的判断です。市場が動いていても、自分が動かなくていい場合があります。
JetBrains調査もAccel VC発言も、「乗り換えろ」とは一度も言っていないんですよ。「市場は伸びている」「両方が成立する広さがある」と言っているだけです。煽り記事に煽られない態度を、私はこの調査から持ち帰りました。
まとめ
JetBrainsが10,000人の開発者に聞いた数字は、市場の答え合わせとしてとても価値が高い1本でした。
要点を箇条書きにまとめます。
- GitHub Copilotは認知76%・業務利用29%。トップではあるが、成長は止まった
- Claude Codeは認知57%・業務利用18%。1年弱で利用6倍、CSAT 91%、NPS 54
- 「いずれかのAIコーディングツールを業務常用」は全体の18%。82%は3つの壁(業務イメージ・セキュリティ・不信感)で踏み出していない
- Accel VC共存論:単発補完とエージェント実行は別の市場、両方が伸びる余地あり
- 行動の判断軸は「市場シェア」ではなく、「自分の仕事の中身」
「凄腕エンジニアが自分に宿る」感覚を私が再び持てたのは、Claude Codeのおかげです。元・挫折エンジニアの私が言うので大目に見てほしいんですが、CSAT 91%は伊達じゃないんですよ。
それでも今日の記事は、「乗り換えろ」とは書きませんでした。Copilotで業務が回っている人は続けていい。AIコーディングを使っていない人も、明日から急いで使う必要はない。82%の壁は本物で、急ぐべき性質のものではないからです。
数字に煽られないために、数字を読む。それがこの調査を最も健康的に消化する方法だと、私は考えています。
来週、あなたの「コーディング時間配分メモ」を私に見せてください。私のXのDMでもいいし、コメントでもいい。配分が分かったら、私が次の一手を一緒に考えますよ。

正直、一度エンジニアは諦めました。新卒で入った開発会社でバケモノみたいに優秀な人たちに囲まれて、「あ、私はこっち側じゃないな」って悟ったんです。その後はカスタマーサクセスに転向して10年。でもCursorとClaude Codeに出会って、全部変わりました。完璧なコードじゃなくていい。自分の仕事を自分で楽にするコードが書ければ、それでいいんですよ。週末はサウナで整いながら次に作るツールのこと考えてます。


